福田 栄美
第1事業部 製造Gリーダー 1996年入社
茨城県出身 岩井高校卒
荒木と同じ建機部品の溶接、組み立て作業を行う。
荒木が抜けた後のリーダーとして20名を数えるチームメンバーを率いている。
同じく大会で7位に入る。
荒木 浩二
ロボット溶接Tリーダー 1996年入社
茨城県出身 岩井高校卒
建機部品の溶接や組み立てを中心に、入社間もなくから頭角を現す。
現在はロボット溶接ラインのチームリーダーとして5名を率い活躍。社外の溶接技術大会では2位に表彰されている。
福田 栄美の想い…
同郷の仲、どこか惹かれあう点も多いが、
ライバル心も強い。
同じ学校の出身だが、初めて出会ったと言っても過言ではない。そう…懇親会で初めて顔を合わせたという。
「お互い技術とは無縁の普通科出身で、荒木君は聞くところによるとヘアスタイリストになりたかったらしい…
全然違う仕事ですけど。僕の場合は、車が好きでエンジンなんかに興味がありました」今思えば、
「お互いに何かカタチにしていく事が、好きという共通点がある」という。以前は同じ部署にいたが、
仕事を通じて惹きあい自然と互いを意識するようになったという。そんな二人だけにライバル心も強い。
お互い得意な溶接では「自分のほうが腕がいい」と譲らない。頼れる強いリーダーだ。
意を共にできる友の存在、技術だけでなく、人間としても成長できるのもいい感じです。
溶接の幅を9ミリでやってしまう人もいる。…「難しいことです。同じ技術でもそんなことをやってのける人が居るんですから」
と、溶接のことになると目を輝かせて語る福田。「自分よりも若い人です…技術の蓄積と伝承。
自分たちがリーダーシップをとっていかなくては…」と、福田率いる20名一人ひとりを思いやるやさしさを覗かせる。
木原製作所のその先を見つめて語る福田の目は鋭い。
もともと組み立て溶接とロボット溶接は一緒の部署。「話し易いんです二人の関係」生産体制やセクションの問題、
さらにはメンバーのモチベーションについても、よく語り合うという。曲げ、溶接、組み立てと全てが、息のあった連携プレーが重要で、
それが品質の木原ブランドを作り、顧客からの評価につながる。二人は互いを必要としていることがうかがえる。
「大量のアイテムの溶接をメンバーに振り分けるときなど…量との兼ね合いなどで、作業が大雑把にならないように気を遣いますね。
そんな心配をよそにメンバーが、スムーズにこなしてくれる。本当に感謝ですね」
「意を共にできる友がいるという大切さを実感し、私自身勇気がわいてくる」と、福田は実感を込めていう。
荒木 浩二の想い…
自分の頑張りが、周囲の人間を変えていく!
そう自分を信じ抜く。
「パイプの加工?」正直、自分自身でも木原製作所の仕事がどういった仕事か分からなかったという。
「実際仕事として始めてみて、自分の中に真剣さが増し、気合を入れなきゃ!」とそれからひたすら溶接に没頭。
そんな僕が、溶接技術の大会“製缶技能競技会”《90分間で、板を組み立てて一つの製品を完成させていくもので、
溶接の具合、気密度などの評価点で審査していく大会》で…2位に入賞。「正直びっくり」その経験は、自分のためになったという。
「大会に参加することで、いろんな人と交流できる。知らなかった技術のヒントをもらったり、何よりも自分の能力を知らされる。
そんな経験を是非ともメンバーにも作ってあげたい。」成果を生む気合とチャレンジ精神旺盛なリーダーだ。
難解なロボット溶接のプログラム。
その根っこは、人の手による感覚とセンスにある。
4年程、ベテランの先輩から叩き込まれた溶接技術。「お前、へたくそだな」と言われたことが、悔しくて…必死になったという。
「実際、単純な仕事に見えますが、実に手間のかかる仕事だ」という。現在、ロボット溶接のチームを束ねる。…
「ロボットは正確で、精密な機械。しかし人間のようにファジーではない。曲線や溶接の時間、パイプそのものも動かしながら…
身体で覚えていく、職人技に近い作業だ」と荒木は語る。自分の手で溶接する感覚をロボットに任せる、センスも問われる作業。……
荒木自らの経験を、ロボットの動き自体のプログラムに反映させている。
「新しいアイテムなど、一からプログラムを組み立てていきます。その際、自分で溶接している体勢や感覚をシミュレーションしてプログラムを
組んでいくわけですが…プログラム、もちろん入社してから学びました」と、いとも簡単な作業のように語る荒木。そこには木原製作所の
人材育成への積極的な投資姿勢を感じると同時に、コアコンピテンスの源泉がうかがえる。
荒木が率いるロボット溶接と福田の人の技が活きる組立溶接とのバトルが、今日も広い工場内の一角で繰り広げられている。